「日本人の1世帯あたりの年間払込保険料は、平均約37万円(※)」 ※生命保険文化センター「2021年度 生命保険に関する全国実態調査」より
月額に直すと約3万円です。もしあなたがこれに近い金額を払っているなら、20年後には約720万円という大金を保険会社に預けることになります。
対して、僕たち夫婦の保険料は合計で月7,900円。 これだけで「死亡保障2,000万円」を確保し、それ以外の病気やケガのリスクも十分にカバーできています。
なぜ、これほどまでに安く抑え、かつ「これで十分だ」と言い切れるのか。今回は、年調・人事の知恵を活かした僕たちの保険戦略を全公開します。
1. 死亡保障は「掛け捨て」+「遺族年金」で設計する
「貯蓄型保険」は、経理的な視点で見ると非常にコストパフォーマンスが悪いです。保険と貯蓄を切り離すことで、月々の固定費は劇的に下がります。
- 遺族年金を計算に入れる: 僕が万が一の際、残された妻には国から「遺族年金」が支給されます。会社員として厚生年金に加入しているため、この金額は無視できません。
- 不足分だけを「収入保障保険」で補う: 「遺族年金 + 今ある資産(1,000万円)」で、妻の将来の生活費を計算。不足する分(約2,000万円)だけを、安価な掛け捨ての収入保障保険で準備しています。
これにより、死亡保障にかけるコストを月々数千円に抑えています。
2. 医療保険は「入院日額」ではなく「自己負担額」で考える
多くの人が「入院1日1万円」の保険に入りますが、年調担当として[高額療養費制度(#13)]を熟知している僕からすれば、これは過剰な備えです。
- 健康保険の限界を知る: 1ヶ月の医療費の自己負担には上限(一般的な所得なら月約9万円)があります。
- 貯蓄が最高の保険になる: すでに[1,000万円の資産(#01)]がある僕たちにとって、数十万円の入院費は資産の範囲内で対応可能です。そのため、医療保険は「先進医療特約」などの実費負担が大きくなる部分に絞った、最低限のプランのみに加入しています。
3. 「保険料控除」のために保険に入らない
年末調整で所得税が少し安くなるからといって、不要な保険に入るのは本末転倒です。
- 還付金は微々たるもの: 月3,000円の節約(固定費削減)は、年間で36,000円の現金を生みます。一方、年調の還付金でこの金額を取り戻すには、それ以上の高い保険料を払い続ける必要があります。
- 削ったお金を「資産の再配置」へ: 浮いた月2万円を[新NISA(#04)]に回せば、20年後には複利の力で保険の解約返戻金を遥かに凌ぐ資産になります。
まとめ:保険は「安心」ではなく「ロジック」で選ぶ
保険会社のCMを見ると「将来が不安」になりますが、不安を解消してくれるのは「高い保険料」ではなく「正確な知識」と「積み上げた資産」です。
- 公的保険でカバーされる範囲を引く
- 今ある資産を引く
- 残った「どうしても足りないリスク」だけを安い掛け捨てで買う
この3ステップを実践するだけで、あなたの固定費は月数万円単位で浮く可能性があります。
[→ 100万円の医療費が9万円に?「高額療養費制度」を味方につければ医療保険はほぼ不要になる(#13)]
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